与えなさい。そうすれば、自分も与えられます。
人々は量りをよくして、押しつけ、揺すり入れ、あふれるまでにして、ふところに入れてくれるでしょう。
あなたがたは、人を量る量りで、自分も量り返してもらうからです。
ルカの福音書 6:38
退職のとき、かつての部下が小さな贈り物を手渡してくれました。
私のいた職場では、上司に盆暮れの贈り物をするような習慣はありませんでした。 思いがけない贈り物は、本当にうれしい驚きでした。
彼は愛妻とともに、その美しいガラスケースに入った「プリザーブドフラワー（枯れない花）」を選んでくれたそうです。
退職時には、彼は既に私の部下ではありませんでしたし、振り返ってみても、 私は彼に何もしてあげられませんでした。彼が、これまでもたいして世話にならず、しかも失業者となる私から、将来、世話になることなど到底、期待できなかったでしょう。
「ギブアンドテイク」、さらには「テイクアンドテイク」を追い求めるこの世にあって、 この「見返りのない贈り物」は、私の中でいつまでも枯れることのない生涯の宝物となりました。
